■東京書芸館オリジナルの最新版貨幣額が登場！ 軍国主義を突き進んだ戦前。焼け野原から立ち直り、高度経済成長を遂げた戦後。「昭和」という時代にこだわり、金運の象徴「富士山」「桜」「鳳凰（ほうおう）」がデザインされた豪華木製額に納めました。
■昭和初期貨幣は日本の鋳造技術とデザイン力がいかに優れているかを証明する作品ばかりです。表面の鳳凰と菊が燦然（さんぜん）と輝く『大型五十銭黄銅貨（おうどうか）』は代表的な一枚。額面、材質は変わっても、明治維新直後、世界をアッといわせた加納夏雄の「彫技」以来、脈々と受け継がれる伝統技をご実感いただけます。紙幣では、隠し文字が入れられた軍事色の強い『富士桜五十銭』と『靖国五十銭』が目を引きます。前者は朝日に輝く富士と可憐な桜が印象的。後者は堂々たる社殿（しゃでん）と鳥居（とりい）に大日本帝国の誇りを感じずにはいられません。
■昭和現行硬貨では23、24年の2年しか発行されなかった『穴なし五円黄銅貨』に注目。以降は大きさを変えず、重量を減らすため、厚さを薄くし、現在の穴アキに姿を変えます。また、小遣いや手伝いの駄賃として、ポケットの中に握りしめた100円、50円の変遷（へんせん）も表裏でご確認いただけます。戦後紙幣では常に昭和の最高紙幣額だった聖徳太子の『壱万円』が輝きます。発行当時、東京都内でもわずか17万枚しか流通せず、サラリーマンには高嶺（たかね）の花でした。このほか、板垣退助（いたがきたいすけ）や伊藤博文（いとうひろふみ）、岩倉具視（いわくらともみ）の懐かしい紙幣も収蔵されています。

■記念貨幣は戦後の出来事を祝す作品がめじろ押し。日本中が購入のため行列をつくった『東京オリンピック記念千円銀貨』ほか、所蔵価値の際立つ稀少品を多数納めました。たくさんの外国人に出会い、初めて見る展示物に心ときめかせた大阪万博や、70ｍ級スキージャンプで日本人が金、銀、銅メダルを独占した札幌冬季オリンピックなど、経済大国へ大成長を遂げた躍動の昭和が思い出される貨幣ばかりです。
■さらに今回は「軍票（ぐんぴょう）」も収録。軍票とは占領地に駐留（ちゅうりゅう）していた軍隊が物資や労働力を確保する費用を賄うための現地紙幣です。天皇の象徴・龍が存在感を放つ『日華事変軍票戊号十圓（にっかじへんぐんぴょうぼごうじゅうえん）』等、アメリカ率いる連合国軍に立ち向かった日本軍の威厳に満ちています。
■普通では一堂に揃えることのできない貨幣66枚と紙幣34枚からなる豪華額装。金運隆盛を祈願し、末長くご愛蔵ください。